FEATURE 01
「読むだけ」で終わらない、一気通貫
取り込む(PDF・画像・スマホ撮影の一枚でも)ところから、AIによる文字起こしと項目の抜き出し、自動チェック、人の確認・修正、確定、そして基幹・会計へ渡すCSV出力まで。この一連が、途切れずに一つの流れでつながっています。単なる文字起こしではなく、そのあとの確認・修正・突合・連携までを大切にしているところが、このシステムの真ん中にあります。
AI DOCUMENT READING
AI帳票読取システム (正式名称は準備中)
読み取って終わりにせず、確かめて、いつもお使いの基幹システムまで――「読み取る・確かめる・渡す」の一連を、AIが下書きし、人が仕上げるかたちでお届けする、社内向けのAI帳票読取システムです。紙もPDFもFAXも、取引先ごとに様式のちがう帳票も、まずは一枚から。バックオフィスの転記を「読むだけ」で終わらせず、確認・修正・突合・連携まで、まるごとお手伝いします。
取込から確認、基幹連携までが、一つの流れでつながっています。お客様の環境に合わせてカスタマイズしてご提供します。
FIRST OF ALL
私たちは、このシステムをまず自分たちの帳票業務のために作りました。取込から確認、基幹連携までを一つの流れでつなぎ、お客様の環境に合わせてカスタマイズしてご提供します。ここでは、その姿を、そのままお伝えします。
一つの流れで動いています
設計からデータ設計、全画面、実装、テストまでを自社の開発パイプラインで通し、取込 → AIによる読み取り+項目抽出 → 自動検証 → 人の確認・修正 → 確定 → CSV連携までを、実機で一つの流れとして動かしています。
動作をひととおり確認しています
実機での動作確認は、正常な流れ1件に加えて、想定外の入力13件、管理操作6件のあわせて20のシナリオすべてを通し、全項目を確認できました。プログラムの自動テストも新機能を含めて340件すべてが通っています(ビルド時の警告はゼロ)。
現場の声から機能を磨いています
まず自社の帳票で実際に動かし、実際のご担当者がログインから動作確認までを行いました。そこで届いた「最初の様式設定が大変」という現場の声を起点に、新しい機能を育てています。
お客様の環境に合わせてご提供します
SaaSのように一つの形で配るのではなく、お客様の帳票や基幹システムに合わせてカスタマイズしてご提供します。扱う帳票の様式や連携先に合わせて、いちばんよいかたちを一緒に組み立てます。
THREE FEATURES
FEATURE 01
取り込む(PDF・画像・スマホ撮影の一枚でも)ところから、AIによる文字起こしと項目の抜き出し、自動チェック、人の確認・修正、確定、そして基幹・会計へ渡すCSV出力まで。この一連が、途切れずに一つの流れでつながっています。単なる文字起こしではなく、そのあとの確認・修正・突合・連携までを大切にしているところが、このシステムの真ん中にあります。
FEATURE 02
読み取りはAIが担い、金額・日付・数量は自動で照合します。そのうえで、AIが自信を持てなかった項目や、チェックに引っかかった項目だけを色分けしてそっとお知らせします。だから、すべてを見直すのではなく、気になるところだけを確かめればよい。最後の確定は、必ず人の手で行う設計です。
FEATURE 03 · NEW
新機能「様式PDF自動設定」。サンプルの帳票を一枚読み込ませると、AIが「どんな項目がありそうか」を読み取って、見出しの項目も明細の列も、様式づくりの下書きとして先に並べてくれます。ゼロから組み立てる代わりに、たたき台を手直しするだけ。この機能は、実際のご担当者が実帳票で動作確認まで行っています。
USE CASES
日々届く帳票を、一枚ずつ見ながら手で打ち込んでいく。取引先ごとに様式がまちまちで、届くたびに項目を探しながら転記していく。紙もPDFもデータも混ざっていて、そのつど扱いを変えていく――そんな入力作業に、多くの時間を割いていらっしゃる部門は少なくありません。会社を支える大切な仕事でありながら、月末や繁忙期にはぐっと集中して、担当の方の肩に重みがかかります。
たとえば、こんな毎日に寄り添えます。
経理(請求書の転記)
紙・PDF・データが混在した請求書を会計システムへ。承認や発注データとの突合まで含めて、月末に集中しがちな作業を軽くします。
総務・管理(FAX帳票)
取引先ごとに様式のちがうFAX帳票を、届くたびに手入力。件数が多くても、読み取りと確認の流れに乗せられます。
物流・倉庫(入出庫/輸送依頼書)
非定型の依頼書を配車表や基幹へ。月数百件規模の入力を、AIとの二人三脚に移します。
点検・現場(手書き帳票)
点検用紙や手書きの計画書をExcelへ。紙のまま溜めずに、読み取って集計へつなげます。
そして、既製のAI-OCRを試したとき、「様式(項目定義)を設定するところが最初の壁になる」と感じられた方にも。このシステムは、その最初の一様式を、サンプル一枚から下書きしてお渡しします。価値にたどり着く手前でつまずかないための工夫を、入口に置いています。
HOW IT WORKS
読み取りの中核は、二つのAIの二段構えです。
まず Azure AI Document Intelligence が、帳票のレイアウトと文字を読み取ります。どこに何が書いてあるかという位置の情報(原本のどのあたりを読んだか)と、項目・語・行ごとの「自信の度合い」まで含めて返してくれます。続いて Claude が、そのテキストから「必要な項目」を選り分けて、崩れない形に構造化して抜き出します。読む役と、意味を汲む役。この分担が、様式のまちまちな帳票にも柔らかく向き合える理由です。
なぜ、あえて二段に分けたのか。 このシステムの生命線は「自信の低い項目だけを人に見せて、確認を必要な箇所に絞る」ことです。それを成り立たせるには、項目ごとの自信度と、原本のどこを読んだかの位置情報が、確実に取れなければなりません。生成AIに画像を丸ごと渡す一段方式のほうがシンプルで速いのですが、この自信度と位置情報を確実に返す点で、位置情報と自信度を確実に返すクラウドOCRで文字起こしし、生成AIで項目を抽出する二段構成が、この用途には構造的に正しいかたちだと、調査のうえで結論づけました。
そして、この二段はあとから差し替えできる設計です。 読み取りの中核は一つの境界(差し替え口)として抽象化してあり、呼び出す側は「クラウドか自前か」を意識しません。将来ほかのクラウドOCRを足したり、機密要件の強い文書を社内で完結するローカル処理へ切り替えたりを、システム本体やデータの形を変えずに、差し替え口の追加だけで受け止められます。文字起こしと項目抽出を分けてあるので、抽出役のClaudeはそのまま活かせます。文字起こしの側は、他社のクラウドOCRエンジンをアダプタ一本足すだけで差し替えられる設計にしてあり、将来の増設先としては Google Document Intelligence を候補に見据えています。項目を汲む抽出の側も同じように差し替え可能な境界を持たせてあり、いまはClaudeで動かしていますが、将来ほかのAIプロバイダを加えられる余地を設計に残しています。
CAPABILITIES
「読み取る」だけでなく、その前後まで。いまご提供できる機能を軸に、これから広げていく機能は分けてお示しします。
THE CORE
AI帳票読取をお選びいただくとき、いちばん気になるのは「どのくらい正確に読めるか」だと思います。私たちは、精度の数字を誇るより、「間違いをどう確実に捕まえるか」という仕組みの確かさで、そこにお応えしたいと考えています。読み間違いを担保する仕組みこそが、実務での安心につながる――そこが評価の分かれ目だと、調査を通じて結論づけたからです。
項目ごとに自信の度合いを付け、閾値に満たない項目やチェックNGの項目だけを色分けして前に出します。「どこを見ればいいか」を機械が示すので、確認は必要な箇所に集まります。
※ 閾値は設定でまとめて調整できます。
確認画面は、原本と読み取った値を左右に並べて表示します。抽出したセルをたどると、原本の対応する位置が光る。目で見比べて確かめる時間を、ぐっと短くします。
構造化した形で受け取ることで出力の型崩れを防ぎ、金額・日付・数量は自動でチェックします。読み取れなかった項目は無理に埋めず空のままにし、値を推測しません。
AIは下書きをつくるだけで、自動確定はしません。確定・差戻し(理由必須)・保留の操作は、人の手で行います。
作り込みの事実として
SCREENS
実際の操作画面のイメージです。実データの写り込みはありません。
SPECIFICATIONS
事実のみを記載します。いまご提供できる機能は事実として、これから広げる機能は「予定」と明記します。
| 提供形態 | 自社構築・運用型のWebシステム(ASP.NET MVC/C#/.NET 10 + SQL Server)。クラウド専用SaaSではなく、ご利用の環境に構築して運用する形態。 |
|---|---|
| 動作環境 | Webブラウザ(基準解像度1920×1080で設計・検証)。サーバは .NET 10 + SQL Server。 |
| 認証方式 | 完全パスワードレスのOTP認証(メール宛の6桁コード)。パスワードを持たない方式。既定=コード長6・有効期限5分・再送間隔60秒・再送/検証は各5回まで。多要素認証・Entra ID連携は【予定】。 |
| セッション・失効 | 認証Cookieは HttpOnly/Secure/SameSite=Lax、操作から30分・最長12時間。無効化・削除・資格変更を毎リクエストで即時に評価して失効。新しい端末の検知あり。 |
| 通信・保管の暗号化 | アプリから外部AIへの通信はHTTPS(公式SDK既定)。原本ファイルはデータベース外のストレージ、抽出データはSQL Serverに保管。 |
| アクセス制御の粒度 | 2軸=ロール(操作:管理者/取込担当/確認者/出力担当)× カテゴリーのメンバーシップ(見える範囲)。階層はカテゴリー ⊃ 様式 ⊃ ドキュメント。メンバー外には所属ドキュメントが見えません。 |
| 監査ログ | 「だれが・いつ・何を」(確定/出力/管理操作・拒否を含む)をメタデータで記録し、CSV出力可。文書の内容・個人情報(PII)は記録しません(メタデータのみ)。 |
| データの取り扱い | ⑨に詳述。読み取り時に外部AI(Azure/Claude)へ送信しますが、入力はモデル学習に使われず、短期保持で自動削除されます。機密文書はローカル処理へ切り替えられる設計です。 |
| 外部連携 | CSV出力(文字コード UTF-8/UTF-8-BOM/Shift_JIS・RFC4180準拠・列マッピング・出力履歴・再出力)。API直結は【予定】。 |
| サポート・提供体制 | 受託開発・自社構築の形態。導入・カスタマイズはご相談ベースで承ります。 |
| 対応帳票種類 | 非定型のFAX・伝票が主な対象。様式(抽出項目)は管理画面から定義でき、プロンプト設計で抽出項目を自由に決められるため、様式のまちまちなFAX帳票に向き合いやすい構成です。 |
|---|---|
| 対応文字種 | 活字(英数・日本語)+手書き。文字起こし層のAzure DIは日本語手書きに対応。※和文の実データでの精度は実測前提で、数値の断定はしません。 |
| 対応入力形式 | PDF・画像(JPEG/PNG等)・スマホ撮影画像。取込先カテゴリーを選んでアップロード。サイズ上限は既定20MB(調整可)。 |
| 出力形式 | CSV(文字コード3種=UTF-8/UTF-8-BOM/Shift_JIS・RFC4180準拠・明細のフラット展開・CSVインジェクション無害化)。列マッピングは出力プロファイルで設定。 |
| AIエンジン構成 | 2段構成=Azure AI Document Intelligence(文字起こし)+ Claude(項目抽出)。差し替え可能な境界を持ち、ほかのクラウドOCRの増設(将来候補:Google Document Intelligence)や、機密文書のローカル処理への切り替えを受け止めます。項目抽出の側も、抽出モデル/プロバイダの差し替えを想定した境界を持たせています。 |
| 自信度スコア・確認フロー | 項目・語・行ごとに自信度(0〜1)を付与。閾値で色分け(低<80%/中80〜95%/高≧95%)。自信の低い項目・チェックNGだけを人に提示し、原本と抽出を位置情報で双方向ハイライト。最終確定は人。 |
| 誤読対策 | 構造化出力で型崩れを防ぎ、金額・日付・数量を正規表現でチェック、明細合計を突合、最後は人が確定。読めない項目は空のまま(値を推測しない)。 |
| 様式セットアップ支援 | 様式PDF自動設定:サンプル一枚をAzure DIで読み、Claudeが見出し項目+明細列を提案して様式エディタに下書き。100点を狙わず、編集で仕上げる設計。 |
| 処理方式・規模 | 即時プレビュー型(アップロード後すぐOCRプレビュー)。一部門・月5,000枚規模を最小構成として設計。大量一括処理は今後の拡張。 |
SECURITY & DATA
「AIに帳票を読ませると、データはどこへ行くのか」――このお気持ちに先回りして、認証・アクセス制御・監査・データの行き先・出力の安全までを、抜けなく事実でお示しします。
SCOPE
「うちの帳票、読める?」にすぐ見当をつけていただけるよう、具体的に並べます。
対応帳票種類
非定型のFAX・伝票が主な対象。請求書・受発注・入出庫/輸送依頼書・点検/手書き帳票など、バックオフィスの帳票。様式は管理画面から自由に定義できます。図面の差分・検図は今後の対象です。
対応文字種
活字(英数・日本語)+手書き。※和文手書き・非定型の実精度は実データでの実測前提とし、数値は断定しません。
対応入力形式
紙(スキャン)・PDF・画像(JPEG/PNG等)・スマホ撮影画像(多少の傾き・画質も許容)。サイズ上限は既定20MB。
出力形式
CSV(文字コード3種・RFC4180準拠・列マッピング)。API直結は【予定】。
動作環境
Webブラウザ(基準解像度1920×1080で設計・検証)。サーバは .NET 10 + SQL Server。
処理規模
即時プレビュー型・一部門/月5,000枚規模を最小構成として設計。スモールスタートができます。大量一括処理は今後の拡張です。
INTEGRATION & API
CSV連携(実装済み)
確定データを基幹・会計・RPA取込用のCSVに出力します。文字コード UTF-8/UTF-8-BOM/Shift_JIS、RFC4180準拠、CSVインジェクション無害化つき。
列マッピング(出力プロファイル)
抽出項目から出力列への対応、明細のフラット展開、合計などの集約列を設定できます。連携先ごとに列がちがっても合わせられます。
出力履歴・再出力・再ダウンロード
取込の取り消しや再連携の運用に対応し、確定から出力済みへのステータスを管理します。
API直結
基幹・会計へのAPI直接連携は【予定】です。まずはCSVで、ゆるやかにつなぐ形からご一緒します。
A NEUTRAL VIEW
発注先を見極めるうえで、他社との位置づけも気になるところだと思います。ここでは優劣を断じず、公開されている情報にもとづいて中立に整理します。
考え方のちがい(一般論として)
一般に、AI-OCRは「読み取り(文字起こし+項目抽出)」を主軸に置く製品が多くあります。本システムは、読み取りに加えて確認・修正・突合・連携までを一つの流れに含める設計に置いています。
一般に、様式(項目定義)の設定は、座標を指定するテンプレートや事前学習モデルで行います。本システムはサンプル一枚から様式のたたき台をAIが提案してエディタに下書きする、編集起点のセットアップ支援を持っています。
一般に、クラウド型のAI-OCRは文書がベンダーやクラウドへ送信されます。本システムはエンジンを差し替え可能な境界で持ち、機密文書をローカル処理へ切り替える余地を、はじめから設計に含めています。
様式づくりを助けるアプローチの類型(各社が公開している手法を並べたもの)
従来型のテンプレート定義
プリビルト(定型は設定ゼロ)
サンプルから自動生成
LLMによる項目提案・自然言語指定
修正から学習(人の手直しを次に反映)
本システムの新機能は、このうち4(LLMによる項目提案)を、人が編集する様式定義エディタへの「下書き投入」=編集起点に寄せた位置づけです。抽出の自動化に生成AIを使う製品は各社にありますが、「様式を作る作業そのものを軽くする」という一次の使い勝手は、私たちが調べた範囲では目立ちませんでした(差別化の余地と考えていますが、網羅的な調査ではないため断定はしません)。
DESIGN RATIONALE
デモでいちばんお見せしたいのは、機能そのものより「なぜこう作ったか」です。少し長くなりますが、私たちの考えをお伝えします。
企画のとき、まず市場を調べました。近ごろの潮流は、生成AIに画像を直接読ませて項目まで一気に取る方式です。新しいのだから、その一段方式が素直に見えました。けれど調べていくと、このシステムの生命線と正面からぶつかる事実に行き当たりました。
このシステムの核心は「AIが自信を持てない項目だけを人に見せて、確認を必要な箇所に絞る」こと。それを成り立たせるには、項目ごとの自信度と、原本のどこを読んだかの位置情報が、機械的に確実に取れなければなりません。ところが生成AI単独では、この自信度が本当の意味では確実に取れず、位置情報の精度・一貫性も保証しにくい。一方、クラウドOCRは、項目・語・行ごとの自信度と位置情報を確実に返してくれます。
だから、あえて二段に分けました。「自信度と位置情報を確実に返すクラウドOCRで文字起こしし、生成AIで項目を構造化して抜き出す」。一段方式のほうがシンプルで速く、費用も抑えられます。それでも、人の確認を助けるUIの土台(自信の低いものだけを回す・原本ハイライトで照らし合わせる)を成り立たせるために、ここは思想として譲りませんでした。一段方式も捨てず、差し替え口の別アダプタとして「安心度の高い文書を速く流すレーン」に将来使える余地を残しています。
文字起こし層にどのクラウドOCRを選ぶかは、費用では差がつきませんでした。決め手は、日本語手書きの実力、自信度と位置情報が確実に取れること、そして社内の技術基盤(.NET・Microsoft認証)との相性です。公式SDKが成熟し、鍵を持たずに安全に認証できる Azure AI Document Intelligence を第一に選びました。言語カバレッジの広い Google Document AI も魅力でしたが、こちらは将来の増設先として位置づけています。
出発点は、社内に実在した困りごとでした。取引先ごとに様式のちがう依頼書を月数百件手入力する、紙・PDF・データ混在の請求書を会計へ転記して突合まで手作業でやる――。ここで本当に求められていたのは「文字を読む」ことではなく、読んだ後の確認・修正・突合・連携という運用全体を軽くすることでした。だから真ん中の価値を「読み取り」ではなく「読むだけで終わらせない一気通貫」に置きました。
そして、AIに全部任せて自動確定する設計は採りませんでした。帳票は、金額も日付も間違えられません。AIは下書きをつくり、最後は必ず人が確定する。 ただ、全項目を人が見直すのでは省力になりません。そこで、自信の低い項目や自動チェックに引っかかった項目だけを色分けして提示し、原本と抽出値を左右に並べて該当箇所を双方向に照らし合わせる。「どこを見ればいいか」を機械が示すから、確認は必要な箇所に絞れます。誤読を確実に捕まえる仕組みこそが、実務での安心につながる――そう考えて、自分たちの帳票に合わせて作り込みました。
一気通貫を作り終えて、実際に人に触ってもらいました。返ってきた最初の声は、機能への賞賛ではなく、その手前でのつまずきでした。
「ログインはできた。でも、様式(項目定義)の設定が難しい。何もない空の状態から、項目キー・表示名・データ型・明細列……を手で組み立てるのが大変だ。」
このシステムの価値は確認・修正・連携の運用にあるのに、その手前の様式定義という最初の壁で、試す人が価値にたどり着く前に手が止まってしまう。ご要望は明快でした――「サンプルの帳票を一枚読ませて、様式を自動でたたき台まで作ってほしい。100点じゃなくていい。後から直せれば十分」。
ここで、既存の資産を"逆向き"に使う発想が効きました。ふだんは「様式で定義済みの項目に、Claudeが値を埋める」。これを裏返し、項目の決まっていないサンプルを読ませて、Claudeに項目そのものを提案させる。サンプルをAzure DIで文字起こしし、Claudeが見出し項目+明細列の候補を提案して、既存の様式エディタに下書きとして並べる。ユーザーは、ゼロから作る代わりに、たたき台を直すだけでよくなりました。
このとき、設計思想として「100点を狙わない」を明文にしました。提案の不完全さは人の編集で仕上げる前提とし、AIには「実在しそうな項目の当たり付け」までを期待する。過剰に精度を作り込まない。この割り切りは、実は業界の主流とも重なっていました。編集を前提にする考え方は、各社の設計とも同じ方向です。
そして、ここに私たちなりの差別化があります。競合各社も生成AIを使いますが、多くは「抽出」の自動化に使います。本システムは「様式を作る作業そのもの(最初の壁)を、生成AIで軽くする」ことに寄せ、人が編集する様式定義エディタへの下書き投入を、一次の使い勝手にしました。 私たちが調べた範囲では、この編集起点の使い方は国内で目立ちませんでした。しかも土台のAzure DIは和文手書きに強く、和文業務帳票の様式提案に踏み込めます。この新機能は、実際のご担当者が実帳票で動作確認まで行っています。
社内ニーズを調べる中で、費用やスペックだけでは割り切れない要求が実在しました。「情報の漏えいを防ぐためオンプレミスで導入したい」「クラウド型なら多要素認証が必須」――。つまり、どんなに安く高精度でも、機微な文書を外部に出すこと自体が前提に合わないケースがあるということです。
だから最初から、読み取りの中核を一つの境界(差し替え口)として抽象化しました。呼び出す側は「クラウドか自前か」を知りません。一般文書は速くクラウドで、機密案件は社内で完結するローカル処理で――この二段構えを、システム本体やデータの形を一切変えずに、差し替えだけで実現できます。文字起こしと項目抽出も分けてあるので、将来ほかのクラウドOCRを足す(たとえば Google Document Intelligence)のも、国内厳守の要件が出たら抽出役を東京リージョン経由に替えるのも、境界を保ったまま受け止められます。項目を汲む抽出の側も同じ思想で差し替え可能にしてあり、いまはClaudeで動かしながら、将来ほかのAIプロバイダを加えていく余地を残しています。
新機能でも、この思想を貫きました。提案生成の口を既存の境界と対称な新しい差し替え口として足し、サンプルはメモリ・一時ファイルのみで扱って提案後に破棄し、Azureの解析結果も即時削除の対象にし、送信前に「外部AIへ送られる・機微文書は送らない」旨を画面で明示する。外部送信への配慮を、機能を足すたびに設計として作り込む――そういう進め方をしています。
HOW TO START
「相談したら、次はどうなる?」にお答えします。
FAQ
アクセスは部門単位で細かく分けられ(ロール × カテゴリーの2軸)、操作は監査ログに記録されます(内容・個人情報は記録しません)。認証はパスワードを持たないOTP方式です。読み取りは外部AI(Azure/Claude)を利用しますが、入力はモデルの学習に使われず、短期保持で自動削除されます。さらにエンジンは差し替え可能な設計で、機密要件が強い場合はローカル処理へ切り替える余地を、はじめから持っています。どこまでを外部に送るかのラインは、導入時に一緒に定義します。
確定データをCSVで出力して取り込む形に対応しています(文字コード選択・RFC4180準拠・安全なエスケープ・列マッピング)。API直結は段階的に足していけます。
一部門・月5,000枚規模を最小構成として設計しており、スモールスタートができます。大量一括処理は、運用が固まってからの拡張として分けています。
様式(抽出項目)・出力CSVの列・部門カテゴリーを、管理画面から設定できます。さらに、サンプル帳票を一枚読み込ませるとAIが項目のたたき台を提案するので、最初の設定の負担を大きく下げられます。
AIは「下書き」をつくり、最終確定は必ず人が行う設計です。金額・日付・数量は自動でチェックし、自信の低い項目だけを色分け表示して、原本と見比べながら直せます。読めない項目は空のままにし、値を推測しません。
取込から確認、基幹連携用の出力までを、一つの流れで動かせます。SaaSのように一律ではなく、お客様の帳票や基幹システムに合わせてカスタマイズしてご提供します。まずは扱いたい帳票を一枚から、お気軽にご相談ください。
CONTACT
導入の規模や、いまお使いの帳票・基幹システムに合わせて、いちばんよいかたちを一緒に考えます。料金は、扱う帳票の様式・出力する列・部門カテゴリーなどによって変わるため、内容をうかがってご提案します(金額は掲載していません)。一部門から始めるスモールスタートも、もちろんできます。
「うちの帳票でもできる?」の一枚を、ぜひお聞かせください。
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